1995年から始まった「淀川水系の水質を調べる会」のこれまでの調査で、木津川の現状が明らかになってきました。今までの調査結果をまとめると、次のようになります。
- 木津川は上流ほど汚れている
- 近年、木津川の方が宇治川より水質が悪化している
- 木津川の水質悪化は進行中である
- 名張川の水質悪化の原因は名張市の生活排水による
淀川は近畿1400万人の水道水源となる大切な河川ですが、その主な支流三川(木津川・宇治川・桂川)の中で、従来は木津川が最も清流だと言われていました。しかし、流域が開発されるにともなって近年水質悪化が目立ち、私たちの調査でも木津川の水質悪化が確認されました。そして、木津川上流の汚染源を追って、第3期まで調査を続けてきました。
木津川をもとの清流に戻すのにはどうしたらよいのでしょうか?木津川上流にその手がかりを見出すことを目的に、第4期調査では木津川の最上流部に位置する上野市周辺部を詳細に調べることにしました。上野市は、第3期で調査をした名張市と同様に下水道未普及地域であり、これから建設が予定されています。上野市の排水は木津川の水質にどのような影響を与えているのでしょうか?1999年から約1年間に渡り調査を行いました。 |