第5期調査

 木津川は淀川三大支川の一つで、三重県布引山地に源を発し、京都府八幡市で宇治川、桂川と合流して淀川となる河川です。大阪湾まで流れ下る間に、三重県、奈良県、京都府、大阪府、兵庫県の二府三県で水道原水として使われ、近畿1400万人の飲み水となる大切な河川です。古来より清流で名高い木津川が、流域の開発にともなって、近年水質悪化が目立ってきました。三支川で最もきれいだったのに、1990年代前半に宇治川と順位が逆転してしまいました。もとの清流に戻すのにはどうしたらよいのでしょうか。その手がかりを見出すことが、この調査の大きな目的です。
 前回の第4期調査では木津川最上流の上野市河川調査を行いましたが、その際に追加調査として木津川上流部の支流である柘植川を調査しました。しかし一回の追加調査では主だった汚染源は見受けられず、今後の調査が必要であると考えられました。また、「淀川水系の水質を調べる会」の最初の調査である第1期調査では、木津川の最上流地点として調査した山神橋(柘植川最下流)の水質が、木津川最下流の御幸橋より高い数値を示すことがあり、この原因を探り水質改善の方策を得るために、第5期調査では柘植川の詳細な調査を行いました。
 
柘植川調査
調査内容 柘植川の汚染源の調査
調査期間 2001年2月〜2001年11月
調査項目 COD/BOD/全窒素/アンモニア性窒素/硝酸性窒素/全リン/リン酸性リン/
トリハロメタンポテンシャル/変異原性ポテンシャル/環境ホルモン類
調査地点数 17地点
 
柘植川追加調査
調査内容 汚染度の高い地点についての詳細な調査
調査期間 2001年9月25日
調査項目 COD/BOD/全窒素/アンモニア性窒素/硝酸性窒素/全リン/リン酸性リン/
トリハロメタンポテンシャル/変異原性ポテンシャル
調査地点数 11地点
(C) 2001-2006 淀川水系の水質を調べる会