環境基準 [2]

水質汚濁に係る環境基準について(平成11年) = 環境基本法 =

別表2 生活環境の保全に関する環境基準
1 河川

(1) 河川(湖沼を除く。)
類型 項目:
利用目的の
適応性
基準値 該当水域
水素イオン濃度
(pH)
生物化学的酸素要求量
(BOD)
浮遊物質量
(SS)
溶存酸素量
(DO)
大腸菌群数
AA 水道1級、自然環境保全及びA以下の欄に掲げるもの 6.5以上8.5以下 1mg/l
以下
25mg/l
以下
7.5mg/l以上 50MPN/
100ml以下
水域類型ごとに指定する水域
水道2級、水産1級、水浴及びB以下の欄に掲げるもの 6.5以上8.5以下 2mg/l
以下
25mg/l
以下
7.5mg/l以上 1,000MPN/
100ml以下
水道3級、水産2級及びC以下の欄に掲げるもの 6.5以上8.5以下 3mg/l
以下
25mg/l
以下
5mg/l以上 5,000MPN/
100ml以下
水産3級、工業用水1級及びD以下の欄に掲げるもの 6.5以上8.5以下 5mg/l
以下
50mg/l
以下
5mg/l以上
工業用水2級、農業用水及びEの欄に掲げるもの 6.0以上8.5以下 8mg/l
以下
100mg/l
以下
2mg/l以上
工業用水3級
環境保全
6.0以上8.5以下 10mg/l
以下
ごみ等の浮遊が認められないこと 2mg/l以上
測定方法   規格12.1に定める方法又はガラス電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 規格21に定める方法 付表8に掲げる方法 規格32に定める方法又は隔膜電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 最確数による定量法
備考 1 基準値は、日間平均値とする(湖沼、海域もこれに準ずる。)。以下略

(注) 1 自然環境保全・自然探勝等の環境保全
  2 水道1級:ろ過等による簡易な浄水操作を行うもの
水道2級:沈殿ろ過等による通常の浄水操作を行うもの
水道3級:前処理等を伴う高度の浄水操作を行うもの
  3 水産1級:ヤマメ、イワナ等貧腐水性水域の水産生物用並びに水産2級及び水産3級の水産生物用
水産2級:サケ科魚類及びアユ等貧腐水性水域の水産生物用及び水産3級の水産生物用
水産3級:コイ、フナ等、β-中腐水生水域の水産生物用
  4 工業用水1級:沈殿等による通常の浄水操作を行うもの
工業用水2級:薬品注入等による高度の浄水操作を行うもの
工業用水3級:特殊の浄水操作を行うもの
  5 環境保全:国民の日常生活 (沿岸の遊歩等を含む。)において不快感を生じない限度

類型 項目:水生生物の生息状況の適応性 基準値 該当水域
全亜鉛
生物A イワナ、サケマス等比較的低温域を好む水生生物及びこれらの餌生物が生息する水域 0.03mg/L以下 水域類型ごとに指定する水域
生物特A 生物Aの水域のうち、生物Aの欄に掲げる水生生物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域 0.03mg/L以下
生物B コイ、フナ等比較的高温域を好む水生生物及びこれらの餌生物が生息する水域 0.03mg/L以下
生物特B 生物Bの水域のうち、生物Bの欄に掲げる水生生物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域 0.03mg/L以下
測定方法 規格53に定める方法(準備操作は規格53に定める方法によるほか、付表9に掲げる方法によることができる。また、規格53で使用する水については付表9の1(1)による。)
備考 1 基準値は、年間平均値とする(湖沼、海域もこれに準ずる。)。

 

(2) 湖沼(天然湖沼及び貯水量が1,000万立方メートル以上であり、かつ水の滞留時間が4日間以上である人工湖)
類型 項目:
利用目的の適応性
基 準 値 該当水域
水素イオン濃度
(pH)
化学的酸素要求量(COD) 浮遊物質量(SS) 溶存酸素量
(DO)
大腸菌群数
AA 水道1級、水産1級、自然環境保全及びA以下の欄に掲げるもの 6.5以上
8.5以下
1mg/l以下 1mg/l
以下
7.5mg/l
以上
50MPN/
100ml以下
水域類型ごとに指定する水域
水道2,3級、水産2級、水浴及びB以下の欄に掲げるもの 6.5以上
8.5以下
3mg/l以下 5mg/l
以下
7.5mg/l
以上
1,000MPN/
100ml以下
水産3級、工業用水1級、農業用水及びCの欄に掲げるもの 6.5以上
8.5以下
5mg/l以下 15mg/l
以下
5mg/l
以上
工業用水2級
環境保全
6.0以上
8.5以下
8mg/l以下 ごみ等の浮遊が認められないこと 2mg/l
以上
測定方法   1(1)河川 アと同様 規格17に定める方法 1(1)河川 アと同様 1(1)河川 アと同様 1(1)河川 アと同様
備考 水産1級、水産2級及び水産3級について、当分の間、浮遊物質量の項目の基準値は適用しない。

(注)省略

類型 項目:利用目的の適応性 基準値 該当水域
全窒素 全 燐
I 自然環境保全及びII以下の欄に掲げるもの 0.1mg/l
以下
0.005mg/l
以下
水域類型ごとに指定する水域
II 水道1,2,3級(特殊なものを除く)、水産1種、水浴及びIII以下の欄に掲げるもの 0.2mg/l
以下
0.01mg/l
以下
III 水道3級(特殊なもの)及びIV以下の欄に掲げるもの 0.4mg/l
以下
0.03mg/l
以下
IV 水産2種及びVの欄に掲げるもの 0.6mg/l
以下
0.05mg/l
以下
V 水産3種、工業用水、農業用水、環境保全 1mg/l
以下
0.1mg/l
以下
測定方法   規格45.2,45.3又は45.4に定める方法 規格46.3に定める方法
備考 1 基準値は年間平均値とする。
2 水域類型の指定は、湖沼植物プラクトンの著しい増殖を生ずるおそれがある湖沼について行うものとし、全窒素の項目の基準値は、全窒素が湖沼植物プランクトンの増殖の要因となる湖沼について適用する
3 農業用水については、全燐の項目の基準値は適用しない。

注)省略

類型 項目:水生生物の生息状況の適応性 基準値 該当水域
全亜鉛
生物A イワナ、サケマス等比較的低温域を好む水生生物及びこれらの餌生物が生息する水域 0.03mg/L以下 水域類型ごとに指定する水域
生物特A 生物Aの水域のうち、生物Aの欄に掲げる水生生物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域 0.03mg/L以下
生物B コイ、フナ等比較的高温域を好む水生生物及びこれらの餌生物が生息する水域 0.03mg/L以下
生物特B 生物Bの水域のうち、生物Bの欄に掲げる水生生物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域 0.03mg/L以下
測定方法 規格53に定める方法(準備操作は規格53に定める方法によるほか、付表9に掲げる方法によることができる。また、規格53で使用する水については付表9の1(1)による。)

 

2 海域

類型 項目:利用目的の適応性 基 準 値 該当水域
水素イオン濃度
(pH)
化学的酸素要求量
(COD)
溶存酸素量
(DO)
大腸菌群数 n-ヘキサン抽出物質
(油分等)
水産1級、水浴、自然環境保全及びB以下の欄に掲げるもの 7.8以上
8.3以下
2mg/l以下 7.5mg/l
以上
1,000MPN/
100ml以下
検出されないこと。 水域類型ごとに指定する水域
水産2級、工業用水及びCの欄に掲げるもの 7.8以上
8.3以下
3mg/l以下 5mg/l
以上
検出されないこと。
環 境 保 全 7.0以上
8.3以下
8mg/l以下 2mg/l
以上
測定方法   規格12.1に定める方法又はガラス電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 規格17に定める方法(ただし、B類型の工業用水及び水産2級のうちノリ養殖の利水点における測定方法はアルカリ性法) 規格32に定める方法又は隔膜電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 最確数による定量法 付表10に掲げる方法
備考 1 水産1級のうち、生食用原料カキの養殖の利水点については、大腸菌群数70MPN/100ml以下とする。以下略

注)省略

類型 項目:利用目的の適応性 基準値 該当水域
全 窒 素 全 燐
I 自然環境保全及びII以下の欄に掲げるもの(水産2種及び3種を除く) 0.2mg/l
以下
0.02mg/l
以下
水域類型ごとに指定する水域
II 水産1種、水浴及びIII以下の欄に掲げるもの(水産2種及び3種を除く) 0.3mg/l
以下
0.03mg/l
以下
III 水産2種及びIVの欄に掲げるもの(水産3種を除く) 0.6mg/l
以下
0.05mg/l
以下
IV 水産3種、工業用水、生物生息環境保全 1 mg/
l以下
0.09mg/l
以下
測定方法   規格45.4に定める方法 規格46.3に定める方法
備考 1 基準値は、年間平均値とする。
2 水域類型の指定は、海洋植物プランクトンの著しい増殖を生ずるおそれがある海域について行うものとする。

(注) 1 自然環境保全:自然探勝等の環境保全
  2 水産1種:底生魚介類を含め多様な水産生物がバランス良く、かつ、安定して漁獲される
水産2種:一部の底生魚介類を除き、魚類を中心とした水産生物が多獲される
水産3種:汚濁に強い特定の水産生物が主に漁獲される
  3 生物生息環境保全:年間を通して底生生物が生息できる限度

類型 項目:水生生物の生息状況の適応性 基準値 該当水域
全亜鉛
生物A 水生生物の生息する水域 0.02mg/L以下 水域類型ごとに指定する水域
生物特A 生物Aの水域のうち、水生生物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域 0.01mg/L以下
測定方法 規格53に定める方法(準備操作は規格53に定める方法によるほか、付表9に掲げる方法によることができる。また、規格53で使用する水については付表9の1(1)による。)
(C) 2001-2006 淀川水系の水質を調べる会